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A
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圧倒的不利が予測された初挑戦。当時チョ・インジュは5連続防衛の安定王者だった。しかし1回ゴング直後にいきなり10連打を放ち、ペースを握る。4回、右ストレートがヒット、過去18戦全勝、ダウン経験もない王者が尻餅をついた。結果
、12、8、6点差の3対0で大差判定勝ち。日本のジム所属選手が連続失敗していた世界初挑戦も18でストップした。 |
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B
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名護は前年11月の戸高秀樹戦に次ぐ2度目の世界挑戦。3回に右ストレートでダウンを奪うも6回に今度は名護の左フックを浴び、徳山がアマ時代も含め初のダウン。この一撃で徳山の記憶が飛び、試合後の勝利者インタビューでは「今目が覚めました」と仰天告白した。12ラウンドを通
して徳山の手数が上回り、ポイントアウト。3対0の判定は10点差1人に8点差2人と大きく開いた。 |
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C
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前王者・チョ・インジュとの再戦。1回から優位
に試合を進め、5回早々に世界3戦連続、右ストレート一発でダウンを奪う。腰からキャンパスに落ちたチョ・インジュはカウント10でも立ち上がれず、試合終了。1985年12月の渡辺二郎(大阪帝拳)以来、日本のジム所属選手としては16年ぶり2度目の海外防衛を果
たした。「やっぱりベルトはオレが似合う。海外でも防衛できる強い王者と証明できた」と満足げだった。 |
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D
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指名挑戦者で元王者ペニャロサとの初対戦。苦手サウスポータイプのファイターに手こずり、至近距離の戦いではとりわけ苦戦した。中盤からは得意のアウトボクシングに徹し3対0の判定勝ちで制したが、3点差1人、2点差2人という世界4戦目で初の接戦だった。11回、バッティングで頭部に傷を負ったペニャロサの返り血を浴び、徳山の金髪も真っ赤。「やることはやった。これでダメなら素直に負けを認めようという気持ちだった」と振り返った。 |
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E
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近大時代にバルセロナ五輪候補にもなった元アマエリート、柳光との対戦。しかし1回から得意の左ジャブ、右ストレートを自在にヒットさせた。ガードを割って突き刺した右ストレートでKOした9回まで採点は徳山のフルマーク。「右ストレートばかり練習してきたので当たらなかったらやばかった。去年のMVPの面
目が保ててよかった」と胸をなで下ろした。 |
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F
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ランク12位という下位ランカー、ロペスとの対戦。調整に気合が入らなかった訳ではないだろうが、試合後、「今までで一番体が重かった。アップしててヒザに力が入らなかった」と減量
失敗を認めた苦闘だった。ただ、内容は徳山の完勝。丁寧に左ジャブを突いてロペスの右目をはれ上がらせて視力を奪い、要所要所で右ストレートをヒットしてダメージを与えた。6回終了後に試合続行不可能と判断したレフェリーが試合を止めた。
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G
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再びペニャロサと指名試合での対戦。しかも試合前に左拳と右ヒジを痛め、強敵に自らの体調不良という二重苦を背負ってのV5だった。序盤から押され気味に進んだが、後半8回から反撃開始。10回のボディー攻撃で奪ったポイントが効いた。2対1の判定勝ち。試合後の第一声は「引き分けならラッキー」。右目上を5針も縫った傷跡が痛々しかった。試合直後の25日には婚約発表から3年余りも待たせた仁淑さんと入籍した。 |
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H
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名護、柳光につぐ3度目の国内対決。右ファイターの強打者相手に前傾姿勢で迎え撃ち、多彩
な左ジャブ、突き刺すような右ストレートでペースを掌握した。4回には出血経験のない川嶋の顔面
を赤く染めた。暗転したのは6回。左拳を痛め、挑戦者の踏み込みを許すようになったが、足を使うアウトボクシングでほんろうした。12回判定の採点は4点差2人に2点差1人の3対0。連続7度の世界王座防衛は具志堅、勇利につぐ歴代単独3位
となった。 |
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I
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テレビ東京系列の東西2元中継でポンサクレック・クラティンデーンジムVSトラッシュ中沼のWBC世界フライ級タイトルマッチ、アレクサンデル・ムニョスVS小島英次のWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチとのトリプル世界戦として行われた。相手のキリロフは同級1位
の指名挑戦者。右技巧派で苦戦も予測されたが、1回から危なげない試合運びで6、5、4点差の大差判定勝ちした。序盤は防御を固め、右を振ってポイント稼ぎ。中盤は多彩
な左、長い右ストレートで制空権を支配した。最大の好機は11回。右カウンターでキリロフをダウン寸前に追い込んだ。「何度も意識が飛んだ。1、2ラウンドから記憶がなくなった。相手が弱ければそれなりに、でも強ければ強いほどいい試合を見せられる」。試合後はコンビをスタートさせた仲田健ストレングス・アンド・コンディショニングコーチに肩車され、両手を掲げて場内の歓声に応えていた。 |
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J
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川嶋との1年ぶりの再戦。静かな立ち上がりが急変したのが1ラウンド1分過ぎ。ロープを背負ったところに川嶋の右フックを浴びて初防衛の名護戦以来のダウン。さらに連打にさらされ、今度は腰から落ちた。そこでレフェリーストップ。4年近く守ったベルトをわずか107秒で失った。「気持ちだけが浮ついていた。ジャブも距離もバラバラ。何を言っても言い訳です」。試合後の控室、パイプ椅子に腰掛けた前王者は傷一つない顔で力なく振り返る。世界王座の連続13度防衛の具志堅、9度の勇利も記録をストップさせた、再戦というわなに徳山もはまった。 |
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K
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徳山が川島に挑む国内初、全試合世界戦による1勝1敗で迎えた第3戦。13カ月前の対戦で107秒TKOの屈辱を味わった徳山がその1回から飛ばした。約半年間、筋力アップに取り組んだ成果
か、徳山の左リード、いきなりの右ストレートが川島の出足への抑止力になる。スピードに乗ったワンツーがガードを割り、何度も後方にのけぞらせた。前半は完全な徳山ペース。しかし7回、川島が反撃に転じる。鋭い踏み込みから左右連打を振るって何度も徳山をロープにはね飛ばす。ところが川島の出足もこの回限り。終盤は両者に疲れが見え、クリンチが目立つ。12回、川島が開始直後にスリップ気味ながら徳山からダウンを奪ったが時すでに遅し。試合は3対0の判定勝利で徳山が王座奪回を果
たした。採点は最大9点差を筆頭に7点、3点と開く予想外の大差。12回のダウンを考えれば、前半の先行が大きくものをいった形だ。勝利後のリング上で4月、リング禍のため亡くなったジムの後輩、前日本スーパーフライ級王者・田中聖二さんの遺影を掲げた新王者は「徳山ワールドにはめた。ウェートトレの成果
か、最後までスピードが落ちなかった。3戦目で川島選手は一番強かった。ジャブがあんなテンポでくると思わなかった。でもこれで完全決着がついた。試合後、向こうから強かったねと言ってもらえた。勝って聖二の名前を叫ばなきゃと思って頑張った」とほぼ傷のない顔で試合を振り返った。 |
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L
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指名挑戦者ナバーロとの初防衛戦が大阪市中央体育館であり、3対0で12回判定勝ちした。1回こそナバーロの鋭い踏み込みにまっすぐ後退し、パンチを食ってのけぞった。が、そのラウンド終盤に左ストレートで相手の右目上をカットすると勢いに乗る。2回からは抜群の距離感を生かしたアウトボクシングを展開。右ストレートを何度も痛打し、ポイントをかせぐ。5回にはナバーロの両目をどす黒く染めた。
9回は徳山が右目尻をカット、切れかけたスタミナは絶妙のクリンチワークでしのいだ。最終12回に右ストレートでナバーロの右ひざが折れたが、深い追いはせず、そのまま試合終了のゴングを聞いた。採点は4点差1人に3点差2人。試合後は約2週間前に大阪市内で交通
事故に遭ったことを告白。肩から足首まで右半身を負傷し、最終調整が満足にできなかったことで減量
が遅れたとも明かした。 「やっと最終回になって真しんにあたりましたね。でもナバーロの目が生きていたからいかなかった。1回にカットできて落ち着けた。硬かった動きが2、3回くらいからほぐれた。ナバーロは強かった。(後半は)打ってクリンチ、打ってクリンチしか勝機を見いだせなかった」
注目の進退についてはリング上で「WBCのスーパーフライ級は卒業します。これからどういう人生を歩もうが、ボクシングで培った根性を最大限に生かして頑張ります」とファンに向けて語りかけた。 |