引退届提出(3月15日)
 徳山が大阪市内の日本ボクシングコミッション関西事務局に引退届を提出し「やり残したことはない」とすっきりした表情で話した。「引退届を出した瞬間から社会人の4回戦ボーイ。常識もないし1から勉強し直したい」と終始笑顔で第2の人生へ踏み出す決意を語った。2000年8月にWBC世界同級王座に就き、04年6月に川嶋勝重(大橋)に敗れるまで8連続防衛に成功した。05年7月に川嶋に雪辱して王座に返り咲き、1度防衛した。「初挑戦で世界奪取したチョウ・インジュ戦と王座に復帰した川嶋戦が印象的。一番強かったのはジェリー・ペニャロサ選手。高校1年で始めて32歳まで人生の半分をボクサーでいたからさみしさはある。今後は微力ながらボクシング界のために力を尽くしたい」。具体的な進路は未定だが、指導者の道やタレント活動も視野にあるという。昨年12月、王座を返上してまでWBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(千里馬神戸)との対戦を希望した。しかし果 たせず、引退の道を選んだが「今はスッキリしている。これからも日本ボクシング界を背負ってたってどんどん勝ち続けてほしい」と次代の日本ボクシング界のエースにエールを送った。

津田博明名誉会長死去(2月5日)
 94年9月のプロデビューから96年2月に全日本フライ級新人王に輝き、金沢ジムへ移籍するまでの約2年間、グリーンツダジムに在籍した当時の恩師、津田博明名誉会長が5日午前4時55分、肺炎のため大阪市西成区の病院で死去した。62歳だった。浪速のロッキーの愛称で親しまれた赤井英和や井岡弘樹、山口圭司の世界王者を育てた名伯楽。98年に脳内出血で倒れて会長から名誉会長へ退き、05年に再発すると意識不明のまま入院生活が続いていた。同区の通 夜に参列した徳山は「左が大事だと教えてもらえたことが印象的。入門時、ジムの屋根裏部屋で過ごしたことがいい思い出」と青春時代の懐かしい記憶を振り返る。「すごいショックです」と言葉も沈みがちだった。

長谷川選手へ挑戦状(11月14日)
 東京・日本武道館で行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチをリングサイドで観戦、長谷川穂積(千里馬神戸)が12回判定勝ちした試合後に控え室を訪れ、挑戦状を手渡した。指名挑戦者ガルシアのパンチと偶然のバッティングで両目上をカット、傷跡の痛々しい長谷川にまず勝利を祝福すると「日本ボクシング界を盛り上げるためにも試合をしよう」書いた封書を自ら手渡した。「いま僕を一番熱くしてくれる相手は長谷川チャンピオンしかいない。9月からトレーニングはしているので自分はいつでもいい」とアピール。また、WBCから保持して防衛するのか返上するのかを迫られているベルトについては「長谷川戦ができるなら返上、できなければ防衛する」と明言を避けた。一方、挑戦状を受け取った長谷川は「いまは先のことは考えられない」としばらくは休養した後、希望する米国進出か徳山戦かを選ぶという。

JBC事情聴取(11月6日)
 JBCの安河内剛事務局長が徳山を大阪市内で事情聴取した。安河内事務局長は今月4日までクロアチアで開催されたWBC総会で、スレイマン会長から徳山にPRIDEなど総合各闘技参戦のうわさがあるとして実態把握とその報告を求めていた。  約2時間の会談後、JBC関西事務局で会見した安河内事務局長は「総合格闘技は現役である以上、参戦はないと話した。新しい世界でチャレンジしたいとゆれていたようだが、ボクシングをリスペクト(尊敬)しているし、自分が参戦することで他に与える影響力も熟知していると言うことだった」と説明した。  会談では求めに応じて徳山がとりうる進路の選択肢を示し、1月3日に暫定王者ミハレスが川島勝重と再戦するタイトルマッチの勝者と統一戦を行うのが原則と伝えた。「防衛戦をやるのかベルトを返上するのか、引退するのか」。総合格闘技参戦は消えたが、安河内事務局長はWBCへの報告を前に次なる選択を近日中に求める考えだ。

記者会見(5月25日)
 大阪市生野区の金沢ジムで記者会見し、現役続行して王座を保持する方針を示した。指名挑戦者ホセ・ナバーロ(米国)に12回判定勝ちした2月27日の初防衛成功から3カ月。進退を保留したまま、北海道や沖縄を旅して自分と向き合った徳山は正装して会見場入り。一度は引退を公表する覚悟だったが、会見前の金沢英雄会長との会談で翻意。「きょうここへくる前に自分の中で出ていた答えを発表しようと思ったけれど、それができなくなった」と引退表明を思いとどまった上で「現役続行か?」との報道陣の質問に「はい」と答えた。陣営はWBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(千里馬神戸)かWBA世界ライトフライ級2位 ・亀田興毅(協栄)とのビッグマッチを実現することで慰留に努める構え。「バンタム級で2階級制覇は魅力的。亀田選手もまだ本物のボクサーとやってない。やったらどうなるか教えたい」と徳山も当面 は実現を待つ構えを見せた。

田中聖二さん1周忌(4月15日)
 1周忌を迎えたジムの後輩、元日本王者・田中聖二さんが眠る鳥取市内の墓前に初防衛成功を報告した。「これからも見守ってと話しました」。田中さんは徳山にとって12度の世界戦中、4度あるサウスポーとの対戦で練習相手を務めた恩人。昨年4月3日の試合で10回TKO負け後、意識を失い15日に亡くなった。大阪から雨中をバイクで6時間かけて駆けつけた徳山は神妙な表情だった。2月27日、指名挑戦者ホセ・ナバーロ(米国)に大差の判定勝利した試合後、引退から王座防衛まで幅広く検討するとした今後の進路については「状況は変わりません」と強調。同時に「たまに走るしトレーニングジムにも(試合後)3、4回通 ってます」とすでに軽く始動したことも明かした。

一夜明け会見(2月28日)
 ナバーロ戦の一夜明け会見が大阪市生野区の金沢ジムであり、徳山と金沢会長らが出席した。徳山はカットした右目尻以外、傷のないきれいな顔で現れ「改めてほっとしている。自分のボクシングは第三者に分からない強さ、ビデオだけじゃ研究できないところがる。でもナバーロ選手は最強の挑戦者でした」と世界戦通 算11勝目を振り返った。今後は後援者へのあいさつ回りのほか、温泉旅行で激戦の疲れを癒す。前日、ファンに向けて引退もほのめかした進退についてはこの日朝、金沢会長と協議し、早急に結論を出さないことで合意。「前回川島戦でやめようとしたけれど、今回1試合限定のつもりで頑張った。それをまたもう1試合と引っ張るのは…。引退の方が強いが、しばらく放牧していろんな人と話して決めたい」と方針を示した。当面 はベルトを保持する見通しだ。金沢会長は年1試合限定で、世界王者・長谷川や人気上昇中の亀田らとのビッグマッチによる現役続行を提案した。

世界スーパーフライ級タイトルマッチ(2月27日)
 
 指名挑戦者ナバーロとの初防衛戦が大阪市中央体育館であり、3対0で12回判定勝ちした。1回こそナバーロの鋭い踏み込みにまっすぐ後退し、パンチを食ってのけぞった。が、そのラウンド終盤に左ストレートで相手の右目上をカットすると勢いに乗る。2回からは抜群の距離感を生かしたアウトボクシングを展開。右ストレートを何度も痛打し、ポイントをかせぐ。5回にはナバーロの両目をどす黒く染めた。  9回は徳山が右目尻をカット、切れかけたスタミナは絶妙のクリンチワークでしのいだ。最終12回に右ストレートでナバーロの右ひざが折れたが、深い追いはせず、そのまま試合終了のゴングを聞いた。採点は4点差1人に3点差2人。試合後は約2週間前に大阪市内で交通 事故に遭ったことを告白。肩から足首まで右半身を負傷し、最終調整が満足にできなかったことで減量 が遅れたとも明かした。  「やっと最終回になって真しんにあたりましたね。でもナバーロの目が生きていたからいかなかった。1回にカットできて落ち着けた。硬かった動きが2、3回くらいからほぐれた。ナバーロは強かった。(後半は)打ってクリンチ、打ってクリンチしか勝機を見いだせなかった」   注目の進退についてはリング上で「WBCのスーパーフライ級は卒業します。これからどういう人生を歩もうが、ボクシングで培った根性を最大限に生かして頑張ります」とファンに向けて語りかけた。

調印式・計量(2月26日)
 王者徳山、挑戦者ナバーロがともに52・1キロのスーパーフライ級リミットを一発パスした。徳山はリミット一杯、ナバーロは100cアンダーした。計量 後、徳山は「今回は本当に減量が苦しかった。今日の朝、サウナに行くかどうかで迷っていたくらい」と振り返った。最終調整後の前夜で1キロオーバー。進退窮まった徳山に父・四郎さんから救いの手が伸びた。「落ちるのを待つのではなく、落としにいけ」。その言葉に導かれるようにサウナに出向くと夜遅く、リミットに到達した。「これが年か、スーパーフライ級の限界か。今まで年を感じたことはなかったけれど。しんどい思いをしたぶんだけ、勝利の美酒はおいしいでしょうね」。試合後半のKO勝利も予言して笑顔を振りまいた。一方のナバーロは「非常に体調はいい。2つの拳でタイトルをもぎ取ります」とベルト奪取を宣言。もしナバーロが母国にベルトを持ち帰れば、WBC世界同級王座が1980年2月に創設されて以来初めて本場米国に渡る。

予備検診(2月24日)
 予備検診が大阪市内のホテルであり、挑戦者ナバーロと初対面 した。「思ったより 背が高かった」と徳山は第一印象を語ったが、ナバーロの検診中は背後のいすに座っ てしっかり挑戦者をチェック。「オレの方がマッチョだな。減量 がしやすそうな体で したね」。判明した数値は両者ほぼ同じだったが、印象の部分で精神的優位 に立った。 一方、ナバーロは「徳山はよく練習しているという印象」と警戒感を隠さず、表情も 幾分硬かった。診察したコミッションドクターの藤原仁志医師は「ナバーロがスポー ツ心臓。血圧が高いのは、心臓が力強く血液を押し出している証拠。徳山は胸板が進 化している。前回よりさらに1aアップした。両者、脱水症状や減量苦の傾向はなかっ た」と説明した。

スパーリング(2月22日)
 大阪市生野区の金沢ジムで3回のスパーリングを公開した。藤谷敏広トレーナーと軽めの内容だったが、「右ストレートが切れている。この右がまともに当たったらKOもある」と6試合ぶりのKO勝利へ自信をのぞかせた。藤谷トレーナーが右肩、ヒジを痛めたため、そのミット目がけて強振できなかったが、仕上がりは申し分ないようだ。ミット打ち、ロープの後にウェットスーツを絞ると滝のような汗が流れ出た。「向こうも100%に仕上がってこそいい試合ができる」と挑戦者にエールを送ることも忘れなかった。

ナバーロ、公開スパーリング(2月20日)
 挑戦者ナバーロが20日、東京都新宿区の帝拳ジムで3回のスパーリングを公開。2階級上の元日本ランカーをファイタースタイルで攻め込んだ。見えない角度から飛ばす右アッパー、リズムを変えて発射する右ストレートに指名挑戦者の力量 を垣間見せた。「コンディションはいい。いつでも戦える」と余裕の表情を見せる一方、「半年も待たされたことに怒りを覚える。ビジネスの一環だろうが…」と憤りも隠さなかった。挑戦が、当初WBCが指示した昨年10月からずれ込んだからだ。徳山が昨年7月の川島戦で右拳を全治2ケ月の負傷。進退も迷ったことで日時の決定が難航した。ただ、待ち望んだだけ気合いも入っている。「敵地を不利とは考えない。自分もボクサー、どこででも戦う」。2000年シドニー五輪8強のオリンピアンはスマートさも売りだ。

試合まで2週間(2月16日)
  大阪市生野区の金沢ジムでロープやミット打ちなどの調整を行った。試合まで2週間を切り、練習にも緊迫感が漂い始めた。「疲れているけどいい感じです。スパーは今で90ラウンドくらい。最終的には100いくかどうか」と徳山。比較的軽めの内容だったが、練習後ウェットスーツを脱ぐと大量 の汗が流れ出た。試合前日の計量時の体脂肪率が4%台と、前回川島戦の5%を抜く自己新を更新する見通 しであることも判明。「最近測ってないから分からない」と苦笑いだが、良好なコンディションでリングに上がることができそうだ。

翁長選手とスパーリング(2月11日)
 
 大阪市生野区の金沢ジムで6日からパートナーを務めるノーランカー翁長吾央(おなが・ごお、沖縄ワールドリング)と5回のスパーリングを行った。「ハートを感じさせる選手。パートナーにピッタリ」と仮想ナバーロに指名したホープとの手合わせは徳山の見立て通 りハイレベルの内容。徳山が切れ味鋭い右を痛打、翁長も下がりながらカウンターで応戦した。アマで100勝以上、プロでも7勝(6KO)無敗、昨年12月に地元沖縄で元WBA世界ライトフライ級王者カルロス・ムリージョ(パナマ)を1回58秒KOした実力を発揮。「徳山さんはワンツーもタイミングをいろいろ変えてくる。沖縄だと練習相手も固定されがちで、本当にいい経験です」と笑顔をのぞかせた。

公開スパーリング(2月2日)
   大阪市生野区の金沢ジムでWBC世界バンタム級王者・長谷川穂積と4回のスパーリングを行った。国内で現役世界王者同士のスパーリングは極めて異例。所属ジムが近く親交のある両雄だから実現した豪華対決だ。ジムには世界戦並の報道陣約70人が集まり、ジムは開設8年目で初のにぎわい。スパーリングは1回から徳山のスピード抜群、変幻自在の左がヒットした。追い打ちをかけるような右ストレートも矢のように伸びて長谷川の顔面 を捕らえた。内容は徳山の完勝だった。「以前ボーリング、ストラックアウトでも負けているからこれで1勝2敗。(サウスポー相手では)右ばかりに頼っていたけれど、最近やっと左も使えるようになってきた。長谷川選手に左が当たったのだからナバーロにも通 じるんじゃないか」と満足げ。一方、昨年は連続14度防衛のウィラポンを倒してMVPに選ばれた長谷川は「右ストレートをまともにもらったのは久しぶり。カウンターも合わせられなかった」と先輩王者の技量 に脱帽した。「順調に仕上がってる。後は体重だけだ」。徳山陣営の金沢英雄会長も満足げだった。

技能賞獲得(1月20日)
 日本ボクシングコミッションなどによる2005年度のプロアマ年間表彰が都内のホテルであり、技能賞に輝いた徳山は約1カ月後に迫った初防衛戦に備えて欠席、金沢英雄会長が代理受賞した。式には都内の実家から父・四郎さん、母・敏子さんも顔を見せた。「受賞はありがたいことだが、試合が近いので。本人が練習したいと言ってきたから」と金沢会長は説明。大阪・東京間の往復による疲労や丸1日練習できなくなるロスを重視した選択だった。徳山はかつて2001年から3年連続MVPに輝いている。

公開スパーリング(1月17日)
 大阪市生野区の金沢ジムでグリーツダジム時代の同僚で元日本王者の本田秀伸と5回のスパーリングを公開した。ナバーロがサウスポーのため実現した友情スパー。まだ本格的にスパーを始めて20ラウンドと慣れないためか「全然でした。相手が射程距離にいるのに、何のパンチを出していいか分からない。もどかしい」と不満が漏れた。さらには「金沢ジムの2大看板サウスポーの必要性、ありがたみを感じた」と昨年4月にリング禍で亡くなった元日本王者・田中聖二さんや網膜はく離のため現役引退した元東洋太平洋王者・小島英次さんの不在を再認識した。パートナー不在の解消のため、今後はWBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(千里馬神戸)や昨年12月、元世界王者に1回KO勝ちして売り出し中の翁長吾央(沖縄ワールドリング)らを招く考えだ。

キャンプ打ち上げ(12月23日)
 徳山が仁淑夫人、ジムの後輩・山本大五郎を伴い、鹿児島・奄美大島キャンプを打ち上げて伊丹空港への直行便で帰阪した。前日は寒波の襲来で飛行機が欠航し、日程が1日伸びるハプニング。「奄美大島はみぞれが降った。普段見られないモノが見れたわけだから吉兆。もう少し走れという聖二のお告げかも」。今年4月、初防衛戦のリング禍で亡くなったジムの後輩の元日本王者・田中聖二さんを思い出して前向きに捕らえ「精神的にひとまわり強くなれたと思う」と成果 を強調した。

技能賞獲得(12月16日)
 この日都内であった今年のボクシング界のプロアマ表彰選手選考会で、世界王座を初奪取した2000年以来の技能賞に輝いた。昨年1回TKO負けした前王者・川島勝重(大橋)に7月、12回判定勝ちで雪辱。対戦成績1勝1敗の第3戦に大差の判定勝利でケリをつけたことが評価された。「ボクの技術を評価してもらえて非常に光栄。来年の初防衛戦でも技術を見せつけて結果 につなげたい」。来年2月のナバーロ戦に向け、前日から鹿児島・奄美大島で走り込みのキャンプに突入。この日もロードワークや体幹強化の筋力トレに励んだ後、喜びを語った。視線はそのナバーロ戦を見据えて離さない。「(ナバーロ戦を)来年の年間最高試合にしたいと思います」と今年逃したMVP、年間最高試合の獲得を新たなモチベーションとしていた。

奄美キャンプスタート(12月15日)
 2月の初防衛戦に向けたキャンプを鹿児島・奄美大島でスタートした。仁淑夫人、愛犬「ウリ坊」、ジムの後輩で東洋太平洋ランカーの山本大五郎を伴い、1日20〜30キロの走り込みとともに筋力強化も図る。山下哲弘トレーナー作製のメニューに沿う体幹強化だ。「しっかりした発射台を作りたい。どれだけ強いパンチがあっても、ぶれてちゃダメなんで」。体幹とは文字通 り、太ももや内また、お尻などを指す。より強いパンチを繰り出すための「発射台」だ。そのために今回、大阪からバランスボールを持ち込んだ。ボールに片足を乗せて立つが、案外難しい。「腰回りとかが重い感じになる。ただ、これが完成したらすごいことになる」と目を輝かせる。心強いデータもある。奄美でキャンプを張れば過去6戦6勝。強い浜風に深い砂浜はロードワークのスタミナ養成にバッチリだ。前王者・川島勝重(大橋)に1回TKOで敗れた04年6月は奄美を選ばなかった。「ズボラしてああなった」。22日の帰阪まで自分自身との闘いに没頭する。

(12月10日)
 WBC世界バンタム級王者・長谷川穂積(千里馬神戸)に対戦を熱望された。2人は大阪市北区の阪神百貨店で関西写 真記者協会主催「報道展」のサイン会に出席。徳山は7日に2月の初防衛戦後のベルト返上を表明したばかりだが、長谷川から「強い選手とやると燃えるし盛り上がる」と1階級上げてバンタム級王座に挑戦するよう直訴された。  これに対して徳山は否定も肯定もせず「ハイ」と答えたにとどまった。ただ、長谷川が4月、連続防衛14度の前王者ウィラポンから王座を奪ったことについて「ウィラポンは自分の2階級制覇に取っておいたのにコノヤロー」と冗談交じりに後輩の快挙をたたえた。  また徳山の初防衛ナバーロ戦に向け、同じサウスポーの長谷川がスパーリングパートナーを申し出た。両者の手合わせは2度の指名挑戦者ペニャロサ戦前に2度、計7ラウンドある。徳山が奄美キャンプを終えた23日以降にも豪華スパーが実現する。

越本選手と対談(12月8日)
 大阪市生野区のジムで東洋太平洋フェザー級王者・越本隆志(FUKUOKAジム)の訪問を受け、世界奪取の極意を伝授した。越本は来年1月29日に2度目の世界挑戦予定。「びびって下がったら巻き込まれる。ガンガン来るのをカウンターで出鼻をくじきましょう」と力説した。越本の相手、WBC世界同級王者・池仁珍(韓国)は右ファイタータイプ。徳山も過去3戦した川島勝重を筆頭にファイター攻略には定評がある。「自分もそう思う。1ラウンドが一番大事。引かずにペースを取る」。越本はわが意を得たりと賛同した。越本は現在福岡を離れ、大阪市内で筋力トレに励む。池に勝てば、輪島功一の32歳9カ月を抜く国内最高齢の世界奪取。後なき戦いに向け、世界戦戦績10勝1敗の後輩に救いを求めた形だ。「山は高ければ高いほど登り切ったときの景色は素晴らしい。お互い、いい2006年にしましょう」と徳山はエールを送った

世界戦会見(12月7日)
 大阪市生野区の金沢ジムで金沢会長同席で会見し、同級1位 の指名挑戦者ホセ・ナバーロ(米国)との初防衛戦を来年2月27日、大阪市中央体育館で行うと発表した。「ナバーロは強打の川嶋が相手でも一歩も引かない勇気を持った選手。けれど自分とはかみ合うし、いい流れの試合になる」と防衛に意欲。ただ、注目のナバーロ戦後の進路については「WBCのスーパーフライ級はもう卒業かな。やり残しはない。階級を上げるかグローブをつるすか分からないが…」と勝ってもベルトを返上する考えは示したが、ラストファイトか否かの明言は避けた。すでに気持ちはナバーロ戦に集中しており、11月から恒例の禁酒に突入。「どんどん禁欲的生活に入っている。まだガッチリ練習していないが、今のところ順調に練習できている。大阪はまだ負けなしなのでゲンは良い。最後の調整でメリットも大きい」と地の利の大きさも物語っていた。

現役続行表明(11月6日)
 徳山が現役続行を表明した。ジムの後輩、元東洋太平洋王者・小島英次の引退式などがあった大阪・IMPホールの金沢ジムの興行で「やっと、やりたい気持ちがメラメラしてきた。トレーニングはしてきたのでいつでもリングに上がれる。試合が決まった方が燃えるので早く決まってほしい」と防衛への意気込みを口にした。徳山は7月、前王者・川島勝重との1勝1敗で迎えた世界第3戦に大差判定勝ちして王座復帰後、達成感などから進退を保留してきた。しかし約4カ月経過してモチベーションを取り戻した形。陣営では来年1月3日、大阪市中央体育館での初防衛戦を計画したが、時間的余裕がなくキャンセル。指名挑戦者ホセ・ナバーロとの初防衛戦は来春以降となる見通 しだ。また、ペニャロサや柳光らサウスポーとの防衛戦でスパーリングパートナーを務めてくれた小島が網膜はく離で現役引退することについて「小島の分も頑張りたい」と決意を口にした。

故田中聖二さんの墓前に王座奪回報告(9月4日)
 仁淑夫人と鳥取市内にあるジムの後輩、前日本同級王者・故田中聖二さんの墓前に王座奪回を報告した。「聖二が力を貸してくれたから王者になれた。ベルトを巻く権利が半分はある」と新旧2本のベルトを供えた。田中さんは4月の初防衛戦で10回TKO負け後に倒れ、意識不明のまま死去した。7月の川島第3戦はその墓前にベルトを供えることがモチベーションのひとつ。「オレが世界の頂点に連れていくと約束したけれど、実際に世界にいけたのはアイツが力を貸してくれたから」。墓参りの瞬間、台風14号の影響による雨脚がピタリと止んだのは不思議というしかない。川島第3戦の試合前のロードワークで、信号に差し掛かるたびに赤から青に変わった現象が脳裏をかすめた。「ありがたいこと。聖二に次の試合も守ってねと話しかけました」。同行した田中さんの母・多美子さんは感謝の言葉を口にした。

新ベルトお披露目(8月31日)
 大阪市生野区の金沢ジムで新ベルトをお披露目した。8度の防衛中に巻いていた旧ベルトと一緒に肩にかけ、「新しいベルトを見てやっと実感が沸いてきました。3本目は何になるのかな」と笑顔。徳山はまた、7月18日の川島戦前から引退に傾いていた心境を告白。第2戦の1回TKOから1年あまり。12回判定勝ちで雪辱したことによる達成感もあった。「ある種やり残しはない、だから辞めようと思った。でも今回本当に強くなっていくのが分かった。もっと強くなれるのを(自分で)見たいという思い。欲が出てきた」。リベンジに向け、本格的に取り組んだ肉体改造。それを継続すれば、どこまで強くなれるのか。未知の可能性にワクワクしている様子だ。負傷した右拳の回復を待ちつつ週2、3回ペースでトレーニングを再開している。同席した金沢会長は徳山が5年ぶりに7月のWBC月間最優秀選手に選ばれたことも公表した。

一夜明け会見(7月19日)
 徳山と金沢会長が大阪市生野区のジムで一夜明け会見を開いた。「冷静に考えてよくあんな王者に勝てたな、と思う。きのうのきょうでまだこみ上げるものはないが、試合前に一度、祝勝会に出ている夢を見て、目覚めてから本当に悔しかったことがあった。今回、夢じゃなくてよかった」と心境を吐露。大差判定勝ちのラバーマッチについて「一瞬集中力が切れかけたけれど、戦友・田中聖二の遺影を持ってきてくれてパッと目覚めた」と勝敗の分岐点を振り返った。同区内の自宅には朝から祝福の花束が続々届き、「今から花屋ができるくらい」と笑顔を振りまいた新王者。注目の次回初防衛戦については挑戦者が同級1位 のホセ・ナバーロで確実視される以外は開催時期、開催場所も未定。当面は仁淑夫人と昨年に続く北海道ツーリングなどに出掛けて心身のリフレッシュを図る。サウスポーのナバーロ対策に、金沢会長は元WBC世界フライ級王者マルコム・ツニャカオをスパーリングパートナーで招くプランを披露した。

タイトルマッチ(7月18日)
ジムの後輩 故・田中聖二選手の遺影を揚げて
 徳山が川島に挑む国内初、全試合世界戦による1勝1敗で迎えた第3戦が大阪市中央体育館であった。試合は12回判定の末、3対0の判定で徳山勝利。13カ月ぶりの王座奪回を果 たした。採点は最大9点差を筆頭に7点、3点開く予想外の大差。12回、徳山がスリップ気味もダウンしたことを考えれば、前半の先行が大きくものをいった。筋力アップに取り組んだ成果 か、1回から徳山の左リード、いきなりの右ストレートに川島が踏み込めず後手を踏む。スピードに乗ったワンツーが川島のガードの間を割り、何度も後方にのけぞらせた。徳山ペースで進んだ7回、川島が反撃に転じる。鋭い踏み込みから左右連打を振るってロープにはね飛ばす。ところが川島の出足もこの回限り。終盤は両者に疲れが見え、クリンチが目立つ。12回、川島が開始直後にスリップ気味ながら徳山からダウンを奪ったが時すでに遅し。試合後のリング上で4月、リング禍のため亡くなったジムの後輩、前日本スーパーフライ級王者・田中聖二さんの遺影を掲げた新王者は「徳山ワールドにはめた。ウェートトレの成果 か、最後までスピードが落ちなかった。3戦目で川島選手は一番強かった。ジャブがあんなテンポでくると思わなかった。でもこれで完全決着がついた。試合後、向こうから強かったねと言ってもらえた。勝って聖二の名前を叫ばなきゃと思って頑張った」ときれいな顔で激闘を振り返った。

調印式・計量(7月17日)
 世界戦の調印式、計量 が大阪市天王寺区のホテルであった。その記者会見で徳山は「よく半年間、厳しい練習をやってこれたなと思う。あの練習をやれた自分に満足している。自分が王者の時は2度と挑戦者としてこの席に座ることはないと思っていた。挑戦者らしいボクシングをしたい」と抱負。一方の川島は「自分が挑戦者の時と何ら変わらない。ただ、徳山選手と戦うだけ」と静かに語った。グローブチェックでは5年ぶりに使用する青の日本製8オンスを確かめ、2個目をチョイス。その後の計量 ではリミット一杯の52・1、川島は52・0でともに一発パスした。「プロで30戦以上してベテランの域に入ったけれど、水が一番うまかった。自分との戦いには完勝しました」と徳山は準備万端を強調した。

予備検診(7月16日)
 川島と徳山の両対戦者が大阪市天王寺区のホテルで行われた予備検診で前回対戦以来13カ月ぶりに再会した。「向こうも非常に落ち着いていた。王者の自信を感じた」と川島の印象を語った徳山。しかし検診では昨年10月の再起表明以来、取り組んだ肉体改造の成果 が数字で実証された。胸囲は第2戦から4・5、胸厚は4上昇。強打が売りの川島をも上回った。「一時は胸囲が1mまで行ったのに。(減量 で数値が減るのは)ボクサーの宿命です」。徳山の検診をその背後から見守った川島も「正解か不正解かは分からないけれどパワーはついてる」と警戒感を隠さなかった。10分で間の検診中、最初のあいさつ以外は最後まで視線を合わせなかった。

最終調整(7月15日)
 大阪市生野区の金沢ジムで最終調整を行った。すでに体重調整の段階に突入したため、ロープとシャドーボクシングに小1時間。ストレッチ後、スエットスーツの下に着込んだTシャツを絞り上げると滝のような汗が流れ落ちた。「自分は自分が考えるほど強くもないし弱くもない。自分を信じてやるだけ。精神的、肉体的にリラックスできている。強がってほえないし、虚勢も張らない。ありのままの自分で戦う」と淡々と語った。この日川島も横浜から新幹線で大阪入り。16日の予備検診で前回対戦以来13カ月ぶりに再会する。

公開練習(7月14日)
 徳山の公開練習が大阪市生野区の金沢ジムであった。ジムの後輩、光山健を相手に2回のスパーリング。軽い動きの中に時折、鋭いコンビネーションも交えて好調をアピールした。スパー後は体脂肪率が目標の6%を突破する5%に達したことを公表。それでも筋肉量 を増やしたことで懸念された減量が問題ないことを強調し、「今は疲れを取っている段階。体が軽くなってきているのが分かる」と手応えを示した。「今回は相手どうこうじゃなく、自分への挑戦。前回は最低のモチベーション。世界初挑戦の時のようにガムシャラにやった」と締めくくった。

川島公開練習(7月13日)
 川島の公開練習が横浜市内の大橋ジムであった。「100%勝つ自信はある。KOは狙ってできない。判定でも大差で勝てるよう練習した」と防衛への自信を披露、落ち着いた口ぶりが目立った。機敏に動いて好調をアピールした2ラウンドのスパーだけじゃない。2度にわたる伊豆キャンプでは、5月は持久力アップのため長距離、6月は瞬発力向上のため朝は12のロードワーク、昼は600ダッシュを繰り返した。その12ロードワークでは「8、9回目の合宿で最高のタイムが出た」と誇った。手足とウィービングのスピードアップを達成したという。消化した約100回のスパーも普段より多め。徳山がダイレクトに世界挑戦することで懸念される1年以上のブランクについて「過去に畑山、新井田と直接返り咲いた王者はいた」と敵に塩を贈るような懐の深さだった。一方、視察した徳山陣営の金沢会長は「勝つボクシングに徹する」とマイペース。「今までで最高の仕上がり。川島は何も変わらない。自分のボクシングをすれば、徳山が勝つ」と応酬して一気に決戦ムードは高まった。

打ち上げスパー(7月11日)
 大阪市生野区の金沢ジムで通 算121回に及んだスパーを打ち上げた。日本ランカー福山登(大阪帝拳)相手の5回。左ジャブやフェイントを駆使して空間を確保、射程距離では鋭い右を飛ばしてマイペースを築いた。「集中力が違う。(疲労のピークの)試合1週間前と思えない」と福山。昨年6月の前回対戦でも徳山のパートナーを務めた右ファイターは「あれはもう、もらわないでしょう」と断言した。  「あれ」とは川島の右フックを指す。各団体を通 じたスーパーフライ級世界戦の最短KO記録を更新する1回107秒TKO。左ボディーから返した右オーバーハンド一発に、徳山が4年近く守った王座はあっけなく崩れ去った。「集中力?自覚してます。試合への意気込みの差じゃないですか」と徳山。同じ失敗は繰り返さないとの強い気持ちが万全の仕上げを後押しした。残る課題はひとつ、52・1キロの同級リミットだ。

12回スパーリング(6月27日)
 大阪市生野区の金沢ジムで川嶋戦の調整では最長の世界戦と同じ12回スパーリングを敢行した。パートナーはジムの後輩で3階級上のフェザー級でリングに上る光山健や日本スーパーフライ級6位 の福山登ら3人。元気いっぱいで次々に登場するパートナーを迎え撃ち、「試合のためと言うよりも、自分を追い込むためにやった。疲れのピークの中、12回やれたのは収穫。でもやっぱりしんどい」と苦笑い。ただ、朝の練習で精力的に取り組んでいる走り込みによるスタミナアップの成果 か、「息が切れなかった」と手応えも示した。

カラテワールドカップ(6月19日)
 大阪府立体育会館で開かれた「第3回カラテワールドカップ」に仁淑夫人と出席。決勝前には「僕のすべてをかけて必ず世界の頂点に立ちます」と川島戦への意気込みを語った。徳山の父・四郎さんが東京・大田区で空手道場を主宰、また徳山が走り込みのキャンプを張る鹿児島・奄美大島が、大会を主管する新極真会・緑健児代表の生まれ故郷という縁で以前から親交があった。

スパーリング(6月9日)
 京都府京田辺市の同志社大で6回のスパーリングを行った。親交のある同大ボクシング部OBのタレント、和泉修さんの手引きで異色のプロアマ交流が実現。94年9月のプロデビュー以来、初の大学への出稽古で川島対策に励んだ。「きのうからドキドキしてた。やられたらどうしよう…と」と不安一杯で臨んだが、そこは世界王座8度防衛の元王者。代わる代わるリングに上った、近畿学生リーグ1部の若武者4人を軽くあしらった。「気が抜けたときにはパンチをもらった。まだまだです」。決戦まで40日を切って疲労のピーク。集中力も途切れがちだった18分間に徳山は反省の弁を繰り返した。それでも見守った浪速高時代に高校チャンピオンのタイトルを持つ和泉さんは「疲れがたまっている中でよく動けた」と合格点を与えていた。

公開スパーリング(5月23日)
 大阪市生野区の金沢ジムでスパーリングを公開した。日本ランカー・福山登との3ラウンド。「いまはガムシャラにやってカンを取り戻したい。第2段階でサイドステップ、それができたら前後の動き。攻めながら避ける。攻防一体が今回のテーマ」と決戦まで2カ月足らずの調整方針を示した。  スパーリングでは仲田健コーチと進める筋力強化の成果も披露した。2回中盤、ジャストミートした右ストレート。「去年よりパワーがあった」と福山が証言した。1回TKO負けした昨年6月の川島第2戦前にも約20回、パートナーを務めただけに徳山の成長が裏付けられた形。「筋トレの成果 は間違いなくある。きょうは打たなかったが、左フックもパワーアップしてる。100%の自分をつくってリングに上がる」と徳山は手の内を隠さなかった。  立ち会った金沢英雄会長は「3試合目で一番自信がある」と強調した。「川島は技術的に何もない選手。徳山の左ジャブに右クロス。それしかない」と雪辱への自信をのぞかせた。

世界戦発表会見(5月10日)
 徳山がジムで7月18日、大阪市中央体育館で王者・川嶋勝重に挑む世界戦の発表会見を開いた。徳山は「みんな不利と思っているかも知れないけれど、そういうときの方が自分は燃える。初挑戦の時もそうでしたから。怖さから逃げず、真正面 から行きたい」と気合い十分。仲田健コーチと進める肉体改造についても「成果 は出ている。判定勝ちの延長線上にKO勝ちがある」と手応えを示した。同席した金沢会長は「12回判定勝ちを狙っていく。10対9で12回やる。とにかく勝ちにこだわる」と必勝を誓った。会見後はテレビ電話で川嶋と会談。スーツ姿の川嶋に対し「自分だけスーツできめてきてダメだよ」とけん制すると、「お互い言い訳しないよう、頑張りましょう」と川嶋に応酬される場面 もあった。対川嶋初戦は12回判定勝ち、しかし再戦は1回TKO負け。3試合とも世界戦でのラバーマッチは国内初の因縁対決となる。

トークショー(5月1日)
 徳山が大阪市中央区のミズノ大阪店でトークショーに出席。1勝1敗で迎える王者・川嶋とのラバーマッチに向け「8度防衛中はボクシングに関しておなかいっぱいになった部分があった。でもこのままでいいのか、あの負けから目をそらしたままで将来、子供ができたときに胸を張って生きられるか考えた。次の試合は自分のプライドのために戦う」と決意表明。また、第3戦の正式発表は黄金週間明けの予定だが、「7月18日は熱い試合をやりますので応援よろしく」と同日、大阪市中央体育館で計画される「海の日決戦」を約200人のファンにアピールしてしまうハプニングもあった。あふれる闘争心が早くも吹き出たかたちだ。

奄美キャンプ打ち上げ(4月29日)
 徳山が鹿児島・奄美キャンプを打ち上げ、帰阪した。22日からの8日間で仲田健コーチの指導下、走り込み以外にチューブやラダー(縄ばしご)を使ったトレーニングを高密度でこなせた。「雨がなく、神様がさぼるな、走れと言ってくれたみたい」と日焼けした顔をほころばせた。黄金週間明けからはスパーリングに入る。パートナーに王者・川嶋勝重対策のファイターが手配できた。金沢ジムの10回戦・光山健で3階級上、フェザー級の強打者だ。12回判定勝ちの川嶋初戦ではパートナーだったが、2戦目は光山の体調不良で手合わせできず、結果 的に1回TKO負けしている。「パワーがあるし手数もある。適任です」と早くも手応えを感じている。

奄美キャンプ(4月22日)
 徳山が7月予定の川嶋戦に向け、鹿児島・奄美キャンプをスタートさせた。仁淑夫人、ジムメートの・小島英次に山本大五郎のいつもの顔ぶればかりではない。今回初めて仲田健コーチが同行。従来の2部練が朝昼夕の3部練にボリュームアップした。「筋力トレがタブー視されるボクシング界に一石を投じたい。川島は1回から自信満々で出てくる。圧力に負けないパワーをつけたい。自分が勝ったらみんなバーベルを上げ出すでしょうね」。階級制のボクシングにあって筋力アップは必ずしも歓迎されない。増量 が減量苦を招きかねないからだが、あえて高い壁に挑む。王者川島と過去1勝1敗の経験からパワーアップ第一と狙いを定めた。「瞬発力、心肺能力へ重点を移し競技特性に合うよう内容を変える」とは仲田コーチ。昨年12月から継続するトレーイングで作り上げた筋力を維持しつつ、新たなオプションを獲得すべく汗を流す。打ち上げは29日の予定。

田中聖二選手告別 式(4月18日)
 15日夜、リング禍で28歳で亡くなった前日本スーパーフライ級王者・田中聖二選手の葬儀・告別 式が大阪市平野区であった。式場には金沢ジムの先輩である徳山や16日に初挑戦で世界王座に就いた長谷川穂積(千里馬神戸)ら約200人が姿を見せた。「リングと同じく、アイツは病院でも戦い続けてきた。お疲れさま、ありがとうと言いたい。芯の強いヤツで本当にコツコツやってきた。アイツが金沢ジムに入ったときから一緒で親友だった」。先頭で棺を運んだ徳山が静かに言った。大阪市中央体育館で川島に挑戦することが確実な7月の試合ではトランクスに「聖二」と縫いつける。「あいつと一緒にリングに上がって一緒にチャンピオンになる」と決意を示した。その川島戦のプロモーターである金沢会長は試合のリングでテンカウントを行うと発表。また「勝って徳山にリングで田中の写 真を掲げさせたい」と話し、世界戦を追悼試合に位置づけた。

BC世界ミニマム級タイトルマッチ(4月4日)
 大阪市中央体育館サブアリーナで開催されたWBC世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦を観戦した。プロデビューから全日本新人王獲得まで在籍したグリーンツダジムの後輩、高山勝成の王座奪取を見届け「7月に川嶋選手に挑戦しますが、勇気をもらったような気がします。おめでとう。あっぱれ高山」と、自身以来の関西のジムからの世界王者誕生を祝福した。前夜は金沢ジムの後輩、日本スーパーフライ級王者・田中聖二が10回TKO負けした初防衛戦後の控室で意識不明の重体に陥ったばかり。ペニャロサや柳光、名護のサウスポー相手の防衛戦では再三スパーリングパートナーを務め、防衛記録を支えた。大阪市内の病院に見舞ってからの来場で、新たな発奮材料を受け取った様子だった。

「大阪ハリケーン2005」(2月13日)
 徳山が大阪プロレスの「大阪ハリケーン2005」(大阪府立体育会館)で”プロレス・デビュー”を飾った。大阪選手権の挑戦者、スーパー・ドルフィンのセコンドにつき、王座奪取に貢献した。怒りが爆発したのは16分過ぎ。リングに乱入しようとした王者・MA―G―MAのセコンド・ブラックバファローの左あごに、エプロンからタオルを巻いた右でストレート3発を入れた。形勢が変わり、ドルフィンが前王者直伝の”道険笑歩拳”をMA―G―MAにきめて勝利につなげた。「ずっと我慢していたから。ドルフィンは最後まで集中力を切らさずにやってくれた」。徳山は1月中旬の沖縄・久高島合宿に訪れたドルフィンに右ストレート伝授とともに「集中しろ」と精神面 もアドバイス。この日も「落ち着け」と声をかけて援護した。「ここは縁起のいい場所だから。もう一度、王者を勝ち取る」。2000年8月に初めて世界を奪取した大阪府立体育会館で、パワーをもらった。6月には王者・川島(大橋)とのリベンジ戦を予定。ドルフィンの「今度は徳山さんですよ」の声に大きくうなずいた。

スーパー・ドルフィンのセコンドに(2月1日)
 2月13日に大阪府立体育会館で開かれる大阪プロレス選手権「大阪ハリケーン2005」で王者MA−G−MAと対戦するスーパー・ドルフィンのセコンドに徳山がつくと大阪プロレス代表のスペル・デルフィンが大阪市内のデルフィンアリーナで発表した。徳山は1月中旬に沖縄でスーパー・ドルフィンらと短期合宿。「道険笑歩拳」を授け、「すごい必殺技をほかにも開発中」といい、トレーニングを一緒に行っているという。「相手のMA−G−MAがどんなに大きな人間であろうとも急所はあるはず。そこを突かれたら脳しんとうを起こす。ボクシングでも3分のうち1秒でも集中力が切れたら終わり。集中力を持ち続けろと言っている。彼が望めば、一番近くで見守りたい」とやる気満々だ。6月に予定される川嶋との再戦に向けては「一緒にトレーニングできて初心に戻れた」と手応えを感じている様子だった。

エキビジョンマッチ(1月29日)
 大阪府立体育会館で行われたWBC世界フライ級タイトルマッチ、ポンサクレック・クラティンデーンジム対小松則幸戦の前座でジムの後輩と2ラウンドのエキシビションマッチを行った。実に昨年6月の王座陥落以来、7カ月ぶりのリング。スパーリング後、ファンに「この前の負けは神様が与えてくれた試練。もう一度王座に立ちます」と王座奪回を宣言し、盛んな拍手を浴びていた。控室では「リングはいい。まだ応援してくれる人がいるんですね。忘れられているかなと思ったけれど」と笑顔。またスマトラ島沖地震のチャリティーサイン会も同会館で行われ、直筆サイン色紙やグローブを購入したファンと握手。元WBC世界スーパーウェルター級王者・浜田剛史さんらと55万5100円の募金を集めた。

ジムワークを再開(1月12日)
 徳山が大阪市生野区の金沢ジムで昨年6月の8度目防衛戦失敗以来のジムワークを再開した。ミット打ちやマスボクシングなどに1時間半。軽めの内容ながら、時折見せる切れのある動きは昨年12月から仲田健コーチと再開したトレーニングのたまもの。一時66キロに達した体重は63キロと、来年5月に予定される3度目の川嶋戦に向け、ボルテージを上げ始めた。「今年はリベンジの年と位 置づけている。リベンジを果たして最高の1年にしたい。川嶋選手はチャンピオンになって強くなっている。伸び伸び、自信を持ってやっているように感じた。自分もチャンピオンになって強くなったと実感した。今度は自分が挑戦者。挑戦するにふさわしい壁だと思う」。現在、仲田コーチはグアムで阪神・桧山の自主トレに帯同中。徳山もそのグアムで2月に走り込み中心のキャンプを希望する。「最終的に勝ちたいと思っているやつが勝つ。精神面 で鍛えていかないと」。すでに試合前恒例の「飲み納め」は昨年12月31日で済ませ、過去最長の禁酒期間で再戦に備えている。

WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ(1月3日)
 納得のいかない川島の判定勝利に徳山が怒りをにじませた。3日に有明コロシアムで行われたWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ・川島−ナバーロ戦のゲスト解説を務めたが、両目尻をカットし血だるまで2度目の防衛を飾った川島に対して「顔を見たらどちらが勝者か分かる。ナバーロは打って良し、離れて良しの選手だった。川島はオープンブローが多かった。あの判定は納得できない」と辛らつな言葉が並んだ。これで5月に内定している世界戦は川島とのリベンジ戦が濃厚となったが、前王者から最後まで歯切れの良い答えは返ってこなかった。  なお、徳山自身は12月初旬からパンチ力をアップさせるため上半身の筋肉を強化。仲田健コーチの下、ジムワーク中心のメニューをこなしている。

秋山選手の応援(12月31日)
 大晦日に大阪ドームで行われたK−1の格闘イベント「Dynamite!!」を生観戦した。この日、プロ格闘家として総合デビューを果 たした友人・秋山成勲の応援のために駆けつけたもの。ボクシングの元世界王者フランソワ・ボタを相手に見事な1本勝ちを収めた盟友に「良い刺激になった。次代のK−1を担うのは秋山しかいない」とメッセージを送った。5月に予定される世界戦に向けて秋山も「次は徳山さんの番。時間が合えば応援にいきたい」とエール。徳山にとって大晦日決戦はいい発奮材料となった。

筋力トレーニングを開始(12月25日)
 2004年1月の指名挑戦者キリロフとの7度目防衛戦前からコンビを組む仲田健コーチと12月1日から筋力トレーニングを開始した。主眼はパンチ力アップ。上半身の筋力強化を目標に、大阪市内のトレーニングジムで汗を流す。「ボクシング界で機器を使った筋力トレーニングは賛否両論。体重がつくしスピードも落ちる…の声はあるけれど、今のところはこれで行く。減量 に失敗したらK・1に行きます」。冗談まじりながら、多い週で在位中の2、3回を超す4回通 うというから本気度がうかがい知れる。  入籍2周年となる25日は仁淑夫人と神戸市内のレストランで食事。「年明けからは酒断ちするので、やりたいことをやっておかないとね」と笑顔で話した。  また自身が3年連続受賞した年間最優秀選手(MVP)がタイトルを奪われた川嶋勝重に20日、決まったことについて「今年は川嶋選手しかいないでしょう。マグレでも8度防衛したオレを破り、初防衛戦でも3度ダウンを取って勝ったんだから。納得してます。でも来年は獲り返させてもらいます」と堂々、奪還を宣言していた。

「コパン星野敬太郎ボクシングジム」オープニングセレモニー(11月6日)
 徳山が6日、岐阜県各務原市で行われた「コパン星野敬太郎ボクシングジム」のオープニングセレモニーに参加した。前WBA世界バンタム級暫定王者・戸高秀樹(31‖緑)ら約150人の出席者とともに新しい門出を祝った。会場には愛車ハーレーで大阪jから約2時間30分かけて到着。「酒も飲めませんわ」と苦笑いだった。

ジムワーク再開(11月2日)
 2日、金沢ジムで王座陥落後、約4カ月ぶりにジムワークを再開した。来年5月の世界戦に向けて「完ぺきなスーパーフライ級の体を作り上げる」と宣言。体脂肪を6%以下に落とすことを目標に掲げた。  川島戦は試合の1週間前で6kgオーバーと減量に失敗。体脂肪が10%を超える状態でリングに上がったことを初めて明かした。キリロフを完封したV8戦は体脂肪6%。同じ轍(てつ)を踏まないためにも、それ以上のコンディションを作り上げる。  本来なら試合の3カ月前から本格的な練習を開始してきたが今回は6カ月前からの始動。試合2カ月前には「10キロ以下まで落としたい」とした。05年の元旦から禁酒を行うことも約束。最強の肉体を作り上げるためにすべてを犠牲にして調整に励む。 なお、この日はミット打ち、マスボクシングなど約1時間30分、軽めに体を動かした。

講演会(11月1日)
 シドニー五輪テコンドー女子67キロ級銅メダリスト・岡本依子(33=ルネス金沢)と徳山の講演会が11月1日、関西大学で行われた。フリートーク形式の講演会には約200人の学生が参加。減量 の苦しさ、王座陥落となった6月の川島戦、来年5月の世界戦などの話題で会場は盛り上がった。 岡本とは初の顔合わせだったが、お互いに空手経験者ということもあり意気投合。「徳山さんから刺激を受けた。5月の試合ではセコンドにつきたいですね。わたしはチャンピオンになったことがないのでチャンピオンになりたい」と岡本。徳山も「世界一になるには世界一の練習をすること」と完全復活に向け気合を入れ直した。

柔道家秋山選手壮行会(10月28日)
 大晦日に大阪ドームで行われるK−1の格闘イベント「Dynamite!!」でプロデビューを果 たす柔道家・秋山成勲の壮行会が28日、大阪市内の帝国ホテル大阪で開催され、ゲストの元横綱・曙、武蔵、魔裟斗、山本KID徳郁らとともに徳山も出席した。秋山とは2年ほど前にパーティー会場で顔を合わせて意気投合。現在も飲みに出かけたりする間柄だという。  レセプション前に控え室に顔を出して、新しい門出を激励。「格好が良いし、強いし、スター性もある。大成功するはず。気持ちが強いのが一番すごい。大みそかは出来れば応援に行きたい。2人とも新たなスタートラインに立ったので頑張りたい」と、ともに健闘を誓い合った。なお、壮行会には約300人が列席。会場では子供たちにサインをねだられるなど引っ張りダコだった。

新潟県中越地震の被災地に義援金(10月26日)
 徳山が新潟県中越地震の被災地に義援金100万円と200万円相当の救援物資を後援会と合同で送ることを決めた。義援金は26日、新潟県災害対策本部へ振り込み、27日には毛布1500枚や食物などの救援物資を発送する予定という。無事だったが、同県には親類が在住するとあってか「助け合いの精神です。困っているときはお互いさま。僕に続いてたくさんの人が手を差し伸べほしい」と話した。また仲のいいWBA世界ミニマム級元王者のコパン星野敬太郎ジム・星野敬太郎会長も同じく26日にジムのある岐阜県各務原市から4トントラック2台で現地入り。長岡市などへ水1・8トンや寝具200人分、缶 詰、ピザ1500人前を片道7時間がかりで運んだ。WBA世界スーパーフライ級、バンタム級元暫定王者・戸高秀樹も同様の活動を行っているという。

現役続行(10月1日)
  大阪市生野区の金沢ジムで記者会見を開き、6月の9度目防衛に失敗して以来、保留していた進退について現役続行を表明した。「正直言えばあの世界に戻るのは怖いし相当な覚悟がいる。今はどん底だが、勇気を持って挑戦したい。WBC世界スーパーフライ級王者になることしか考えていない。必ずまた世界の頂点に立つ」と語った。来年1月、徳山から王座を奪った川嶋勝重(大橋)がホセ・ナバーロ(米国)を2度目の防衛戦に迎える。その指名試合の勝者にダイレクトで挑戦したい意向。ノンタイトルの再起戦は行わない考えだ。「指名試合では川嶋が勝つと信じている。あくまで川嶋にリベンジしたい」と屈辱の1回KO負けからの汚名返上を目指す。試合ごとに過酷さを増す減量 苦から階級アップも考えられたが、あくまで同級ベルトにこだわるのは宿敵の存在ゆえ。挑戦の時期は来年5月ごろを希望している。「95%やめるつもりでいたけれど、周囲の説得で決めた。ある人の言葉で、名誉とは倒れることではなくて、倒れても倒れても立ち上がることと言われた。将来、子供が生まれたときに子供に自慢できるようになりたい」と意気込みを示した。